・・・・・娘の乳幼児期を思い出す・・・・・


■乳児期、幼児期を思い出す

赤ちゃんの頃を思い返すと、娘の場合は目が合いにくいという事が初めての気がかりでした。
それを何度か周りに話したこともあるのですが、周りは皆「心配しすぎ」だと言い、
真剣に聞いてはもらえませんでした。
そういわれると自分が神経質すぎるのかと、逆に恥ずかしくさえ感じたものでした。

娘は1歳半健診の時に、言葉の遅れ等で一度引っかかり再検査を受けました。
思いがけず、その時の問診票のコピーが保管してあったので改めて見直したところ、
やはり「目が合いにくい事の心配」「言葉の遅れの心配」「初めての場所を不安がる事」
「周囲への関心の薄さ」などを書いたり、マルをつけたりしているのが見つかりました。
後日、遊びを通して検査された際には、保健師さんの目には障害のある子とは映らなかったようで、
「大丈夫ですよ」との診断を受けました。
その時には心底ホッとしたものでしたが、今になって思えばあのような簡単な検査だけで
安心して放置していた自分が愚かだと思うと同時に許せなくなります。

保健師さんを責めるつもりはありません。
親でさえも気づかない程、見つけることが難しい障害なのですから。
しかし「念のために専門機関で詳しく検査を受けてください」とか「様子を見ましょう」と
一言でも言われていれば、現在とは全く違った状況になっていたのかも?と考えてしまいます。
問診票のコピーには、当時の私が感じていた不安が所々に見え隠れしていました。
「障害かもしれないと心配だけど、障害は否定して欲しい気持ち」がその問診票には強く表れていました。
この時に、まさか!と思わずに勇気をもって専門機関で検査を受けていたら、
今の状況とは違っていたのでしょうか・・・?
それは今となっては誰にも分からないことですね。
その後、娘は言葉が遅かったことが嘘のように一気にペラペラと大人顔負けな位に
しゃべり始め、初めての場所を不安がって泣くこともなくなり、
それで親はすっかり安心してしまったのです。

検診のシステムとして、一度でも検査に引っかかった子どもは、
何年後かに必ずもう一度検査を受ける義務を課すとか、
「要観察」ということで、小学校3〜4年生頃に専門家が「学校に視察に出向く」等、
高機能の子どもに対して絶対的に不足しているサポートを見直すべきだと思います。
そうすることによって、見つけにくい障害をもっと早い段階で発見でき、
その子にあった療育をしていく事が可能になるのではないでしょうか。
そうすれば、増えつつある不登校やいじめ問題の減少にも繋がるかもしれません。

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