・・・・・発達障害の早期発見とその重要性・・・・・


■発達障害の早期発見とその重要性

そもそも「アスペルガー?何それ?」というくらい無知な親だった私たち夫婦。
私が初めてその名を見聞きしたのは、せいぜい数年前のことです。
情報源は、度々見ていた受験関係の掲示板でした。
そこで初めて軽度発達障害等の「新しい障害」の事を知り、
その事で悩んでおられる親御さんが意外にも多くいらっしゃる事を知りました。
そこで「新しい障害」を知ったことにより、娘の日常の様子をやや客観的に観察し、
色々と障害の特徴を調べてみた結果と、中学生になって不登校に陥った事が検査に至るまでのきっかけでした。

それまでも、掲示板を見る度に娘と似た特徴を見つけは「もしやウチの娘も・・・?」と
常に心に引っかかりながら焦燥感を持っていましたが、そんな中で娘が小学生だったある日、
夫に相談をしてみたところ「お前はわが子を障害児にするのか?」と言われ、
その時にはまさにその通りだと怖くなり、それ以上追究することを止めてしまいました。
でも疑いを感じた時点で、すぐにでも検査の予約だけでも入れておくべきだったのです。

娘は、個性的だとはいえ普通に学校生活を送り勉強も人並み以上に出来ていましたし、
わざわざ検査を受けて万一障害があった場合、それを明らかにしてまで
今の平凡な日々を引っくり返す必要なんてないじゃないかと思う気持ちと、
それ以上に、中学受験前の忙しい毎日で「それどころじゃない」という気持ちが強かったのです。
今になって思えば、この時に思い切って検査を受けさせ親が適切な対応をしていれば、
おそらく受検する学校も変わっていたでしょうし、受験さえ止めていた可能性も高いです。
それに不登校にもならなかったかもしれません。

もっと遡れば幼児期にきちんと向き合い、検査を受けて診断、療育をしていれば、
娘の興味や長所をもっと伸ばしてやれるような子育て、娘のペースにあった教育、
そして何よりも「娘がもっと楽に生きられる生活」が出来ただろうと悔やまれてなりません。

アスペルガー症候群は「高機能自閉症」とも同一視されることがあり、
知能の遅れがないだけに、幼いころには親でさえも気づかずに見逃され、
思春期以降を迎えて、二次障害という形で表れた時には、
既に本人は非常につらい状態にまで陥っているということが多いようです。
一部のアスペルガーの子は、それまでの必要以上の負荷を引っくり返すかのように
強い不適応を起こし、マスコミでも過去に取り上げられたような、
傷害、自殺、不登校や自傷行為等で苦しむそうです。
このように、急激に重大で劇的な局面を迎えることに繋がるというのは
それ位、それまでの普段の生活の中での負担が、定型発達の子どもに比べると大きく、
生き辛さを感じながらも、それが普通の事だとして無理をして生きてきたということなのではないでしょうか。

今でも時々「わが子には、検査は受けさせていませんが発達障害のボーダーだと思います。
しかし、個性としてこのまま見守っていくつもりです。検査をしたところで何も変わりません」等と
書きこまれている親御さんを見かけます。
上手にのびのびと子育てをされてきた、それが今後も可能であると断言できる親御さんであれば、
素人の浅はかな考えですが、おそらく現時点では問題ないと思います。
検査をして障害がわかったところで、子供が変わるわけではないことは事実です。
しかし「個性」だとはいえ、それで困っていて親が参ってしまっている場合や
社会的に適応が難しくなって来ている場合には、一刻も早く専門家に相談すべきではないでしょうか。
専門家は適切な対処法の知識を持っています。

★家庭編 アスペルガー症候群・高機能自閉症の子どもを育てる本
(健康ライブラリー イラスト版)★

この本は遅ればせながら、つい最近購入して読みました。
アスペルガーの子どもへの対応の仕方の是非がイラスト入りでわかり易く書かれています。
私の場合は、もっと早く検査を受けて診断を仰ぎ、早期対応をしていれば・・・と
心から悔やんでいますが、このように丁寧に対応の仕方が書かれている本は
現在幼児期・学童期のお子さんがいらっしゃるご家庭には随分参考になるのではないかと思います。


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